Tシャツ博物館 第13回

【2020.08.05更新】

文・有島博志

自分がTHE MAD CAPSULE MARKET’Sを知ったのは、6th『4 PLUGS』(1996年)でだった。当時のマネージャーから連絡があり、『4 PLUGS』を添えてバンドを紹介された。バンド名は聞いたことがある程度の知識しかなかったのだけど、音源を聴いた瞬間、完全にトバされた。「うほっ!スゴっ!こういうバンドが日本にいたんだ!」。もろ“灯台もと暗し”だ。これをきっかけにバンドと仕事を重ねるようになった。まず、KYONO(vo)を取材した。当時はまだGrindHouse magazineは創刊前だったんで、その記事をサーフィン/ファッション雑誌『Fine』に掲載してもらったり(当時、編集部にパンクロック、ラウドロック好きがいた)、TVK(テレビ神奈川)でやってた番組『ビデオ星人』のレギュラーコーナー“祐天寺より愛をこめて”(映画『007 ロシアより愛をこめて』のタイトルをパロってる)で“POSSESS IN LOOP”のMVを紹介し「絶対にcheckして!」と熱く語ったり、DJクラブイベント、GrindHouse nightにKYONO、TAKESHI UEDAが遊びにきてくれたりと、バンドと自分の間の距離は縮まっていった。その最中に『4 PLUGS』ツアー“TOUR 1996”の日程を見て意外に思った。「なんで公演回数が少ないんだろ?」(13公演)と。マネージャーに言ったところ、「メンバー、みんなツアーに対してはなかなか腰が重くて」との答え。で、「あんなにスゴいバンドなんだからもっと多くの人たちに知ってもらうべきだよ。一緒にイベントやりません?」と提案した。後日、バンドから一緒にイベントをやることにgoサインが出た。イベント名はTHE MAD CAPSULE MARKET’Sの“MAD”とGrindHouseの“House”を合わせてMAD HOUSEに。ANTHRAXの曲タイトルだ、と盛り上がったものだ(笑)。
第1回は、1996年12月10日に川崎CLUB CITTA’で開催した。出演陣はTHE MAD CAPSULE MARKET’S、GMF、COCOBATら。DJはHIRO ARISHIMA、ANIKI HARA、CISCO AOKIら。下記のは当日のラミネートパス。

リニューアル前のCLUB CITTA’の場内は、まさに身動きがとれないほどの満杯状態。酸素が薄くなり、煙草に100円ライターで火がつかないぐらいに盛り上がった。
その後もMAD HOUSEは続いた。

第3回目と第4回目は1998年7月開催。第4回目は大阪にも遠征した。

開催からずいぶん月日が経ってから本人から聞いたのだけど、ROTTENGRAFFTYのN∀OKIは大阪にお客さんとしてきてたそうだ。また、イベントステッカーも作成し、あちこちで配布した。白赤ヴァージョンのほかに白黒ヴァージョンもあったのだけど、後者のはもう手元にない。

でだ、こういうTシャツもある。

GrindHouse nightスタート6周年を祝したイベント、Grind CapsuleのTシャツのようだけど、情けない話、どこで開催したのかなどの詳細の記憶がまったくないのだ…(滝汗)。ちなみに、フロント右上のは、DJのaniki haraをキャラ化したものだ。

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