GrindHouse magazine back number gallery

【2021.04.19更新】

THE OFFSPRING’s cover issues

GrindHouse magazineを商業誌として創刊した2000年、THE OFFSPRINGはすでに日本も含めた世界でビッグな存在になってた。それはGREEN DAYも同じだった。それが大きかった、当時はほかの、これからのバンドをガッツリ表紙にし、しっかり応援していきたい、という気持ちがとにかく強かった。よってTHE OFFSPRINGもGREEN DAYも、GrindHouse magazineの巻頭・表紙に登場してもらったのは創刊から何年も経ってからだった。
THE OFFSPRINGの巻頭・表紙登場1度目は、8thアルバム『RISE AND FALL, RAGE AND GRACE』(2008年)発売タイミングでだった。

デクスター・ホーランド(vo,g)と、ヌードルス(g)の個別電話インタヴュー記事、ディスコグラフィー、『RISE AND FALL, RAGE AND GRACE』のCDレヴューを掲載した。記事内容を一部抜粋する。

ーー今回、METALLICA、BON JOVIほかとの仕事で高名なボブ・ロックをプロデューサーに起用してますけど、その人選にいたった理由は?
デクスター「これまでにいろいろなプロデューサーと仕事をしてきて、それぞれが新しいアイディアを提示してくれたけど、今回ボブを選んだのは、これまでとは違う試みをしたかったし、俺たちが曲をどう発展させていくかに、ボブがすごく興味を示してくれたからなんだ。彼と一緒に曲を書いたわけじゃないけど、曲を成熟する手助けを買って出てくれたんだ」
ーーボブに最初にアプローチしたとき、曲はもう何曲かは書いていたの?
デクスター「アイディアだけで、ちゃんとした曲があったわけじゃないんだけど、ボブの前でアコースティックギターを弾き、こんな曲をやりたいとか話しながら、それをちょっとずつ発展させていったんだ。だから時間はかかったけど、曲そのものにすごく力があると思う」
ーーレコーディングの全作業を終えた瞬間、どんな気分だった?
ヌードルス「興奮状態だったかな。とにかくうれしかったし、最高な気分だったし、やっと終わったという解放感も少しあった。で、今はちょっと不思議な感じ。オレたちはレコーディングを終えた曲の隅々まで知ってるのに、ファンはまだなにも知らされてないんだから。すぐにでも反応を聞きたいのに残念だよ」
ーーバンドが思っていた以上に、新作には時間がかかったようだけど、長い制作期間のなかで、イライラしてしまったことはあった?
ヌードルス「それはなかったけど、完成まであとどのくらいかかるんだろうと、途方に暮れたことはあったような(笑)。でも、時間をかけただけのかいは確実にあった。今回は基本的に1曲ずつ仕上げていったんだけど、たとえば“Hammerhead”は去年の早い段階でまとまっていたから、日本にいったときもプレイしてみた。曲によっては1度録って、しばらく放置し、あとで新たな要素を付け加えたものもある。この、しばらく置いておくというのがポイントなんだ。その曲に取りかかってるときは耳が慣れてしまっていて気づかないけど、1週間後にフレッシュな耳で聴くと、それほどいいものではなく思えたり、別のアイディアが浮かんだりして、少しずつ曲をいい方向へ持っていくことができたんだ」

2度目のGrindHouse magazine表紙登場号は、9thアルバム『DAYS GO BY』(2012年)発売タイミングで実施した。創刊12年目にして商業誌からフリペに転進した記念すべき第1号だった。2012年7月31日発行のVol.73だ。

デクスターと、ヌードルスの個別電話インタヴュー記事を掲載した。記事内容を一部抜粋する。

ーー単独公演のあった名古屋から東京への新幹線の旅は、ちょっとした宴会だったとか。
デクスター「日本の新幹線は本当にすばらしい!だって、座席を回せるんだから(笑)。席を回転してみんなと向かい合えば、酒が飲めるパーティートレインに変わる。楽しかったよ」
ーーちなみに、デクスターが一番好きなお酒って?
デクスター「イエーガーマイスターだね。でも今は昼だから、(アルコール度数の高い)イエーガーマイスターには早すぎるし、ブラッディマリーを飲みながら取材を受けることにするよ」
ーー新作には、誰がゲストミュージシャンとして参加してるんですか?
ヌードルス「何人か友人がバックヴォーカルで参加しているぐらいかな。ツアーギタリストの元H2Oのトッド(・モース)とか、今はRUNNER RUNNERというバンドにいる、元RUFIOのジョン(・ベリー/b)とか。あとは“Cruising California (Bumpin’ In My Trunk) ”って曲で、DANI AND LIZZYという女性ヴォーカルデュオが歌ってくれた」
ーー友人がスタジオに遊びにくるぐらいだから、レコーディングは順調だったんですね。楽しめましたか?
ヌードルス「もちろん、ほとんどの時間はね。ただ、いろんなレベルで何度も試したりする、ミキシングの行程だけは耐えられない。気が遠退くような細かい作業だからね。これはいいメロディだ、いいリズムだってことはわかるけど、つまみを数ミリ動かしたり、数値をひとつふたつ上げたり下げたりしたものを聴いたところで、オレにはその差がわからない。辛抱強いデクスターに任せたよ(笑)」

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