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【2020.10.26更新】

ありしの日のGREEN DAY…

Text by Hiro Arishima
Photo by 梨子田まゆみ

もはや説明は不要だろう、まるで地球を丸ごとゴックンと飲み込んだような超ウルトラ世界的大ヒットを記録した7th『AMERICAN IDIOT』(2004年)。次世代次世代へと語り継がれ、聴き継がれていく、まさに“不朽の名作”だ。
実はこの7th発売タイミングで、バンドはフェス参戦で再来日した。ものスゴい盛り上がりようだったことを今なお覚えてるけど、じゃあ本国アメリカでは7thはどう受け止められてるんだろうと、作品発売から1年ぐらいして中西部オハイオ州デイトンまで飛んだ。「なんで、そんな小さな町へ?」と思う人もいるかもしれない。自分にとっての鉄則だし、ある種のこだわりでもあるんだけど、アメリカのちっちゃな町での観客の反応こそ、そのバンドの本当の人気のバロメーターと言われるし、ちっちゃな町だとバンド関係のゲストの数が圧倒的に少なく、バックステージで取材や写真撮影をやる場合、スムーズに事が進む可能性が非常に高いからだ。
ただ、このときはUS出張に発つ前の時点ですでに取材にはNGが出てた。あとは個人&グループ写真の撮影の許諾待ちだったのだけど、出発前までには返事はなく、“見切り発車”で日本を発ち、ニューヨーク経由でデイトンに入った。
思った通り、バックステージにゲストとおぼしき人たちの姿はほとんどなく、サウンドチェックを終え、開演を待つばかりだったバンドは時間を持て余してるように見えた。で、ツアマネ氏を探したら前から知ってる人だった。それまでに何度かGREEN DAYやほかのバンドで世話になったことがある人で、思わず「ラッキー!」と(笑)。こうした現場でのツアマネと初対面か否かは大きなポイントだ。改めて取材の件の確認をしたけど、やっぱNG(悲)。たたみかけるように、まだ返事をもらえてなかった写真撮影の件も訊いてみたところ、彼はすまなそうな表情を浮かべつつ「上(本マネ)からキツく止められてるんだよねえ…悪いけど」と。そのツアマネ氏は気さくでいい人。その人がそう言うんだからホントにダメなんだろうな、とこのときは泣く泣く諦めた(涙)。そして、それから数時間後に、バンドはステージに立った。アリーナが揺れるくらいの大盛り上がりだったことは言うまでもないだろう。

Photo by 梨子田まゆみ
Photo by 梨子田まゆみ
Photo by 梨子田まゆみ
Photo by 梨子田まゆみ
Photo by 梨子田まゆみ
Photo by 梨子田まゆみ

デイトンはちっちゃなちっちゃな地方都市だ。初めて訪れたとき「もう2度とこの町を訪れることはないだろう」と思ったもの。日本とは違って、アメリカのレストランは閉店時間が早い。ライヴ観戦後に食事を摂るのが難しい。デイトンを初めて訪れたとき、開いてるレストランを探すのにひと苦労したものだ(汗)。で、上記した想いを抱き、固く心に誓った。が、しかし、そういう町に限って、その後も何度か訪れてる(笑)。US出張の国内移動行程を組む際、取材をしたいと思うバンドが偶然デイトンを訪れてることが何度かあり、行程的に便利だったからだ。
GREEN DAYを観たのはHARA Arenaというスポーツアリーナ。現地の地方都市のどこにでもありそうな会場だ。GREEN DAYの前後にSTONE TEMPLE PILOTS、DISTURBED、WEEZER、JIMMY EAT WORLD、TENACIOUS Dなどを観てる。

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