HIRO ARISHIMA/GRINDHOUSE@SPOTIFY

【2020.06.03更新】

Hiro Arishima/GrindHouse@Spotify

第2回 70’s 米英加ハードロック編

洋楽にのめり込み始めたのは1970年代初頭。当時はまだジャンル分けなどはわからず、気に入ったものから順次聴いて楽しんでた。その過程においてもっともエキサイトしたのが、70’ s 米英加ハードロックだった。まさに青春だった。メタルではなく、あくまでもハードロックというスタイル、感覚で選バンド、選曲した。

■DERRINGER■
ソロデビューした70年代初頭にはそのルックスのよさも相まってアイドル的人気を博したリック・デリンジャーがやってたDERRINGER。個人的にけっこう好きだった。1976年発売1st『DERRINGER』より。


■BLUE OYSTER CULT■
“へヴィメタル”なる造語で初めて紹介されたとされるニューヨーク産バンド。活動歴50年以上を誇る。キャッチネスのなかにも必ずやダークネスが潜むのが特徴。1973年発売の2nd『TYRANNY AND MUTATION』収録曲。


■DEEP PURPLE■
1975年発売の10th『COME TASTE THE BAND』収録。デイヴィッド・カヴァデール(vo)、グレン・ヒューズ(vo,b)、トミー・ボーリン(g)が参加した唯一の作品。ファンキーなテイストが加わるなど、その前とは違う方向性、音楽性は当時賛否両論だった。


■MONTROSE■
ロニー・モントローズ(g)率いた4人組バンドの、1975年発売3rd『WARNER BROTHERS PRESENTS MONTROSE』のエンディングを締めるへヴィチューン。とにかくリフがカッコよかった。ロニーは2012年3月にうつ病が原因で自殺。R.I.P.


■FOGHAT■
UK産ブルーズロック・バンド、SAVOY BROWNが分裂、派生し結成された4人組。ハードロック色が強く、70年代後半はUSバンドか?と聴きまがう音楽性に。その転機となったのが本ライヴ盤『LIVE』(1977年)で、すばらしいの一言につきる。ロンサム・デイヴ・ペヴァレット(vo,g:故人)の歌声もいい。


■HUMBLE PIE■
スティーヴ・マリオット(vo,g:故人)とピーター・フランプトン(vo,g)率いたハードロック色豊かな、ブルージーでソウルフルなロックバンドの、名ライヴ盤『PERFORMANCE~ROCKIN’ THE FILLMORE』(1971年)より。臨場感に満ち満ちてる。


■THIN LIZZY■
活動後期にはイギリスの国民的バンドの座にまでかけ上がってたツインリード編成の、ハードロック的側面が色濃いロックバンドの、7th『JOHNNY THE FOX』(1976年)。収録曲のなかでももっともハードなチューンだ。


■RIOT■
頭部がアザラシでそれ以外は人間なる謎のキャラクター、ジョニーが登場する初期5作のジャケは毎作手にとるたびに脱力したけど、音楽的には
日本人好みのメロの立ったハードロックで今なお根強い人気を誇る。創設メンバー、マーク・リアリ(g)はすでに他界、現在バンド名はRIOT Ⅴに。1979年発売2nd『NARITA』より。


■UTOPIA■
“奇才”の名をほしいままにするマルチプレイヤー、トッド・ラングレンがソロ活動と並行してやってたフューチャリスティックなプログレッシヴハードロックバンド。2nd『RA』(1977年)収録曲で、広島、長崎の原爆の悲惨さを歌ってる。1979年の再来日公演でも披露された。


■HEART■
アン(vo) & ナンシー(g)のウィルソン姉妹率いるロックバンド。1978年発売4th『DOG AND BUTTERFLY』のエンディングを締める物悲しく、ややダークなバラードナンバー。アンの歌唱力は見事だ。


■LED ZEPPELIN■
言わずもがな1975年発売の超大作2枚組収録曲。作品ごとにそれまでに踏み入ってなかった新領域を開拓し続けてきた彼らだけど、今作はその真骨頂。ファンキーなチューンでジョン・ポール・ジョーンズが弾くクラヴィネットがいいヴァイブを出してる。


■DETECTIVE■
元SILVERHEADのシンガーであり、並行して俳優業もやってたマイケル・デバレスが、70年代中盤~後半頃にやってたハードロックバンドの、1977年発売の2nd『IT TAKES ONE TO KNOW ONE』から。ややファンキーでビートがツェッペリン風。好きだった。


■KISS■
世界のロックンロールバンドが初挑戦のディスコチューン。当時、渋谷や新宿のディスコで普通にかかってた。1979年発売の7th『DYNASTY』(邦題『地獄からの脱出』)のトップを飾る。確かにディスコビートには乗ってるけど、KISSはやはりKISS。


■PAT TRAVERS■
カナダのトロント出身のヴォーカリスト、ギタリスト。私的大フェイバリットプレイヤーのひとりで、かつて本当によく聴いた。1978年発売4th『HEAT IN THE STREET』からのインストナンバー。ギターの音色、リフ展開が大好きだ。


■GRAND FUNK RAILROAD■
“暴走列車”の異名をとった、当時世界最強のトリオ。キャリア初のライヴ盤『LIVE ALBUM』(1970年)で、ものスゴいエネルギーを浴びせかけられる。嵐の急襲を受けたなかでの1971年7月の後楽園球場での伝説のライヴを観てるのだけど、終演後球場を出たら補導された。そんな時代だった(笑)。


■JOHNNY WINTER■
デビュー時“100万ドルのギタリスト”と騒がれたジョニー・ウィンター。生前たくさんのライヴ音源を残したけど、ダントツはなんと言ってもこの『CAPTURED LIVE』(1976年)。強烈な臨場感で、ジョニーと2ndギタリスト、フロイド・ラドフォードのソロバトルもスリリングだ。


■TOTO■
スタジオミュージシャンが集い結成したバンドでデビューから注目を集めた。メロは立ち、楽曲のクオリティも非常に高い。2nd『HYDRA』(1979年)収録曲で、持ち曲でもっともアッパーなチューン。1980年3月の初来日公演を観たけど、あまりの完成度の高さに舌を巻いたことを覚えてる。


■AEROSMITH■
バンド内に薬物が蔓延してるときに制作された、と言われる5th『DRAW THE LINE』(1977年)収録曲。ダークで重々しい。個人的には初期の音楽性が好きで、徹底して明るくはなれない影のあるメロや雰囲気がいい。


■NAZARETH■
スコットランド産のハードロックバンドの10th『NO MEAN CITY』(1979年)のトップを飾るファストチューン。今作より元THE SENSATIONAL ALEX HARVEY BANDのザル・クレミンソン(g)加入でツインギター編成となり、サウンドがそれ以前より肉厚に。この作品で初来日、今は亡き新宿厚生年金会館で観た。とても好きなバンドだっただけに感動した。


■THE RUNAWAYS■
彼女たちのデビュー、そして出会いは衝撃的ですらあった。『悩殺爆弾~禁断のロックン・ロール・クイーン』なる邦題がつけられたデビュー作収録曲で、キャッチーで好きだった。1977年の初来日公演も観てる。

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