HIRO ARISHIMA/GRINDHOUSE@SPOTIFY

【2021.04.07更新】

Hiro Arishima/GrindHouse@Spotify

第9回 EVANESCENCE SPECIAL

21世紀突入すんでのところでのLINKIN PARKの登場は、まさに衝撃的であり、USロック界の大事件だった。そしてEVANESCENCEの出現は21世紀を迎えた後のUSロック界の大事件であり、また大衝撃だった。新作を含めた5作品+αからプレイリストを組んだ。

〈曲目解説〉
01.“What You Want”
3rdアルバム『EVANESCENCE』(2011年)からの1stリードシングル曲。楽曲のコンパクトさ、キャッチーさからいかにもシングル向けの曲。作品のド頭から心が高揚させられる好チューン。

02.“Going Under”
1stアルバム『FALLEN』(2003年)のオープニングナンバー。少々ゴスっぽいムードがあり、ジリッジリッと押してくる。かつてGrindHouse nightやfmでよくかけてた。

03.“Call Me When You’re Sober”
2ndアルバム『THE OPEN DOOR』(2006年)収録曲。エイミー・リーとともにメインソングライターのひとりだったベン・ムーディー(g)の脱退、それを受けての元COLDのテリー・バルサモ(g)の加入は、それまでの楽曲の方向性にニュアンスやタッチの違いをもたらした。1stにはなかったタイプのアップテンポチューン。

04.“Part Of Me”
2ndと3rdでメインソングライターだったテリーが脱退したことを受けて、5thアルバムで新作『THE BITTER TRUTH』(2021年)は、バンドによる競作曲が目立つ作品となった。ややアップテンポなチューン。

05.“Tourniquet”
1stにはアップテンポなナンバーが限られるのだけど、そのうちの1曲。作品上での次曲“Imaginary”へのつながりはすばらしい。

06.“Made Of Stone”
3rdからの少々アップテンポながらグルーヴも放つナンバー。サビパートでのエイミーの熱唱具合がいい。

07.“Better Without You”
新作からの1stシングル曲。やや重め。

08.“Taking Over Me”
1st収録曲。ストリングスアレンジをかまし、より重厚さ、荘厳さを醸し出す好チューン。グッとくる。

09.SEETHER feat. Amy Lee/“Broken”
マーベルコミックの映画化『パニッシャー』(2004)年のサントラに提供された1曲。2000年代初頭に頭角を現した南アフリカ出身のロックバンドに、エイミーがfeat.参加した、サントラだからこそ実現したコラボ。ストリングスを敷き、ジョン・モーガンとエイミーがデュエットした泣きのバラード。

10.“Thoughtless(LIVE)”
フランスのパリで収録された、バンドキャリア初のライヴ盤『ANYWHERE BUT HOME』(2004年)より。KORNのカヴァーで、エイミーのビアノの弾き語りの出だしで始まるところがいい。デビュー当初は持ち曲が限られてたため、KORNをはじめNIRVANA、ALICE IN CHAINSなどのカヴァーをやってた。初来日時のワンオフの東京公演でもそうだった。

11.“My Immortal(LIVE)”
同じくライヴ盤より。代表曲中の代表曲で、名曲だ。観客の大合唱っぷりがスゴい。

12.“Unraveling”
それまでの既発表曲の再構築ヴァージョン集+(当時)新曲の4thアルバム『SYNTHESIS』(2017年)収録の、閑話休題的インスト。

13.BIG DISMAL/“Missing You”
かつてEVANESCENCEとレーベルメイトだったUS南部フロリダ州タラハシー出身のクリスチャンロックバンドによる唯一の作品『BELIEVE』(2003年)収録のこの曲に、エイミーがゲスト参加してる。「彼らとは友だちだし、その曲で女性ヴォーカルが必要っていわれたから参加したの」とエイミー。

14.“Use My Voice”
新作収録曲で、重ねた人声を大胆に取り入れたアレンジがいい意味での仰々しさを放ち、これまでのバンドのドラマチックな楽曲とは違う感じに。

15.“Cloud Nine”
2nd収録曲のなかでもっともヘヴィな曲で、恐怖映画の音楽を思わせるメロディが印象的。

16.“My Heart Is Broken”
3rd収録曲。エイミーの奏でるピアノの調べがいい。ストリングスアレンジと相まってほどよい荘厳さが心地いい。

17.“Like You”
2nd収録曲。うっすらとビートをかましたメロウチューン。エイミーの情感豊かなヴォーカルが見事だ。

18.“Blind Belief”
新作の最後を締めるにはうってつけの、やや重めでドラマティックな1曲。

19.“Imaginary”
もともとは1st収録曲だけど、これは4thからの再構築ヴァージョン。原曲より少々テンポが遅く、エレクトロやクラシック音楽の要素をまぶすことで余計、奥深く、ドラマティックに。

20.“Bring Me To Life”
言うまでもなく1st収録曲。この1曲であの大ヒット、大喧騒が始まり、一躍人気バンドに。EVANESCENCEを聴き、語る上で絶対に外せない曲だ。

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