Tシャツ博物館 第10回

【2020.07.15更新】

文・有島博志

CD、アナログレコード、ミュージックカセット、DVDなどの大型ショップとして知られるAMOEBA MUSIC (アメーバミュージック)。2000年代前半、アメリカの大手CDショップチェーンが一斉に撤退して以降、一気に需要が高まった。1号店は1990年にカリフォルニア州サンフランシスコ近くのバークレーにオープン。その後サンフランシスコ、ハリウッドに出店と、現在3店舗ある。
ロサンゼルスに出張にいく際、9割以上の確率でハリウッドに宿をとる。それもだいたいサンセットブルヴァード沿いか、サンタモニカブルヴァード沿いのどちらか。定宿も決まってる。ハリウッド店は自分にとってその定宿から好ロケーションにあり、都合もよかったことから、出張にいくたびに必ず立ち寄り、散財してた(笑)。滞在期間が長いときは2、3回いくなんてこともザラだ。
ハリウッド店の店舗規模は破格のデカさ、ダダッ広さだ。新品、中古とエリアが分かれ、きちんとジャンル分けもされてる。アナログLP、7インチシングルも充実してる。ちょっとしたステージもあり、よくインストアライヴをやってる。そんな感じだ、一旦いくと4、5時間店にいるなんてことはフツーだ。よって取材やライヴ観戦の予定がある日はいきたくてもいけない(笑)。
レジカウンターのおニイさん、おネエさんも気さくでサイコーだ。レジ打ちしながら自分の購入商品を見ては「いい趣味してんねー」とか「この新作いいよ!」とか言ってくるんで、ついつい話し込んじゃうなんてこともしょっちゅうだ。

でだ、上記のTシャツ2点、トートバッグ、ピンバッジ。店頭でも、オンラインでも販売されてるのだけど、購入無料特典でもある。確か50ドル以上購入すると、Tシャツ、もしくはトートバッグのいずれか1点がもらえるというものだ。このサービスは嬉しかった。ただ、現在はこのサービスは終了してる。
自分にとってのCD、レコードショップとは“遊び場”であり、“情報収集の場”だ。いくと毎回楽しくてワクワクするし、同時に知ることがたくさんあり吸収量が一気に上がる。
ハリウッド店では、かつて有名ミュージシャンに偶然出くわしたことがある。GREEN DAYのビリー・ジョー、ISIS時代のアーロン・ターナーがそう。アーロンはアナログLPレコードエリアのデスメタル・セクションで、1枚1枚手にとってはじっくりチェックしてたのが印象的だった。
ちなみに一時、このAMOEBA MUSICが日本に上陸してくる、という話が流れたことがあった。ただ、その後その話は立ち消えになったので、単なる噂だったんだろう(笑)。

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