Must listen!/Very rare stuff

【2020.10.12更新】

文・有島博志

もうすぐハロウィン。コロナ禍により今年はほかのイベント同様グググっと自粛ムードに。神奈川県川崎市は早々とオンライン開催を決めアナウンス。東京都渋谷区に至っては「渋谷にこないでください!」と直球アピール!(笑)。さあ結果はいかに、なわけだけど、ハロウィンって言えば、ロック界ではアリス・クーパー、そしてロブ・ゾンビと相場は決まってる(笑)。特にロブはもう、アソビ心全開で楽しんでる。彼が大のホラー映画好きであることは有名だ。ハロウィンとホラー映画はかなり密接な関係にあることは承知の通り。ロブは趣味が興じてCDをコンパイルしてしまった。それが、この1998年発売のハロウィンコンピ『HALLOWEEN HOOTENANNY』だ。ジャケからして、いかにもっていう感じだ(笑)。

当時、ロブはメジャーのGeffen Recordsが流通を担った自主レーベル、Zombie-A-Go-Go Recordsを主宰してた。『HALLOWEEN HOOTENANNY』は設立第3弾作品として発売された。非常にマニアックな性格の作品ながら、驚くことに当時、日本盤化された。知る人ぞ知る的なアーティストが数組参加してるけど、それ以外はほぼ無名だ。大手通販サイトのマーケットプレイスでは購入可能なようだけど、基本CDは絶版。Spotifyでは未公開で、唯一YouTubeでフル音源が試聴可だ。

聴けばわかる通り、メタルとかラウドロックとかメロコアとかの類いの音楽をやるアーティストは1組もいない。思わずgo-goダンスしたくなるパーティアルバムで楽しい。自分としてはTHE BOMBORAS、THE GHASTLY ONESが好きだ。いわゆるサーフパンク、ガレージパンクだ。リバーブかけまくりなサウンドが妙に新鮮で心地いい(笑)。“Halloween”はロブと、THE GHASTLY ONESのコラボチューンだ。
ロブのアソビ心はジャケ表裏をはじめ、ブックレットで大炸裂してる。

ロブがZombie-A-Go-Go Recordsを始めたきっかけは、THE GHASTLY ONESのライヴを観て強くインスパイアされたからだそう。1stリリースはサーフパンク/ガレージパンクバンドのTHE BOMBORASの『HEAD SHRINKIN’ FUN』で、2ndリリースはTHE GHASTLY ONESの『A HAUNTING WE WILL GO-GO』だった。さすがにこの2作品の日本盤化は見送られた(笑)。それぞれ楽しい内容ゆえ、ぜひ聴いてほしいのだけど、Spotifyはおろか、YouTubeにすらあげられてない。当然CDは絶版。ただ、THE GHASTLY ONESのいち作品のみフルでYouTubeで試聴可だ。この作品はZombie-A-Go-Go Recordsリリースではなく、おそらく自主レーベルであろう、Ghastly Plastics Co.からのリリースだ。

なお、Zombie-A-Go-Go Recordsのリリースは、2002年以降止まったままだ。

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